桜の季節に


満開の桜の季節に3年振りに福島県飯野町の UFO ふれあい館にお邪魔した。 UFO 座談会に出席するためである。3年前に訪問した時にはちょっと田舎っぽいミュージアムという印象を受けたものだが、今ではすっかり様変わりしているのに驚いた。正面玄関には日本の UFO 研究の第一人者だった故荒井欽一氏の寄贈された UFO 関連文書がずらりと並んでいた。思わず足を止めて本のタイトルを目で追ってしまったが、どれもこれも手に取って読んでみたくなるものばかり。このミュージアム近辺に住んでいる人はなんてラッキーなんだろう。事務局長の伊藤さんのお話によると、荒井氏御自身がここへの寄贈を申し出られたのだそうだ。荒井氏は寄贈を済ませて10日後にお亡くなりになったそうだ。新設の3Dシアターも拝見した。「千貫森の謎」と題した短い動画を見ていたら、なんだかふれあい館が急に近代的なミュージアムに変身したように感じた。

私が UFO 問題に首を突っ込むきっかけとなったのは私の友人のアブダクション体験であった。4年前のことである。調べても調べても謎は深まるばかり。アメリカではこの問題は日本とは比較にならないくらいオープンに論じられ研究されている。一般大衆の感心もかなり高い。アメリカの事情だけではなく日本の事情も調べてみれば何か共通点が見つかるのではないかと思った。ほとんどの情報がインターネットで入手できるこの時代にわざわざ貴重な時間をさいて座談会などを開く必要はどこにもないのだが、人々が集まれば新しい何かが生まれるかも知れない。

私も含めて20名ほどの小さな集まりであったが、ふれあい館近隣の町のみならず東京や千葉などの首都圏からの参加者もいて私を驚かせた。どの程度の知識を持った出席者なのかがわからないので話す内容に苦慮してしまったが、事務局長の伊藤さん、館長の木下さん、コーディネーターの植木さんのご尽力により無事に終了した。今回は「米国 UFO 事情」というテーマでお話をさせていただいた。

UFO 問題は複雑怪奇であり、天文学、物理学、考古学、文化人類学、生物学、政治、経済、宗教、芸術などすべての分野を考慮して連立方程式を立てないと解決できそうにもない。そのすべてに精通した人はおそらく存在しないだろう。だから大勢の人々が集まってお互いの得意分野を畑違いの人にもわかりやすく説明し合い、議論し合い、推論し合うことによって総合的な理解を深めていくしかない。

疲れてくるとUFO 問題などというわけのわからないことに情熱を傾けている自分に疑問を持ってしまうのだが、いつの間にやら気を取り直して再びこの問題にはまり込んでいる自分がある。アメリカ、ロシア、フランス、中国などでは専門家が熱心にこの問題と取り組んでいるようだ。日本でも専門家が水面下で研究していると思うが、一般市民ももっとこの問題に興味を持って欲しいものだ。大勢の人々がもっと知りたいと思えば、メディアも政府もこの欲求に答えるしかない。これはどこの国でも同じである。今後、飯野町 UFO ふれあい館が果たすべき役割は大きいものがある。

これは蛇足になるが、UFO 問題には全然興味のない人には飯野町ののどかな雰囲気やふれあい館のお風呂、見晴らしの良さ、千貫森の頂上までのハイキング、ふれあい館周辺の巨石見学などを楽しむという手もある。素晴らしい眺望を味わいながらふれあい館のお風呂に入るのが私の願いの一つになっている。